なるべく抜歯を避けるべきなのか

なるべく抜歯を避けるべきなのか

こんにちは。


鈴木歯科クリニック院長鈴木喜之です。



患者様と話をしていて、年内で治療が

終わりますかという質問が出てきました。

あーそんな季節になってきたかという

気持ちがあります。ある意味で職業的

季節感でしょうね。



特に高齢の方は「山形の冬の雪」が

ありますから気になりますよね。



滑ってころんでしまうと骨折ということ

もありますので、なるべく早く治療が

終わる様に心がけたいと思います。



最近は寒くなってきましたので、私の

気持もすっかり冬支度になってきま

した。




本日は「なるべく抜歯を避けるべきな

のか」についてお伝えします。



虫歯の洪水といわれた時代には、患者

様が歯科医院に押しかけ、2時間待って

10分治療ということもあったようです。



歯科治療の技術の進化や上記の反省

もあって、その後はなるべく抜歯をさける

時代になってきました。



抜歯をしないことがいい歯科医師の

条件のようなイメージもあったかと

思います。



では抜歯をしなければならないときは

どんな時でしょうか?


具体的に抜歯が必要な時は、大きく

分けて3つになります。



1、歯周病の進行によるもの


2、虫歯が大きく、歯がほとんんどなく

  なっているもの


3、歯が割れている、大きく欠けている時



2、3は問題なく抜歯することで、歯科医

も患者様も納得できると思います。



問題は1の歯周病の進行による時です。



歯周病の進行により、歯槽骨の吸収

は進みます。しかしながら重度の歯周病

でも治療によって1次的には歯の揺れや

腫れもよくなるからです。



初期から中程度の歯周病に関しては

問題はありません。抜歯は不必要です

し完治します。



問題は重度の歯周病の時です。抜歯を避

けるには歯科医師の技術や患者様の喫煙

、病気歴、メンテナンスへの参加など様々

な要因があります。



完治することが難しいのがほとんどです。



なかなかこの条件をクリアできることは

難しく、「様子をみましょう」といって問題

の先送りにすることが多いのです。



患者様にとっても、不具合が少なくなり、

それなりに咬合していますと、抜歯する

気にはなりませんよね。

  


ただどのくらいこの状態が続くのかが問題

なのです。


今現在は良くても将来的には抜歯に

なるだろうという歯に関しては、歯科医も

悩んでしまうのです。




それは、現在インプラントでしっかり

咬むという時代になってきましたので、

必要ならば抜歯もやむおえず、もっと

いうと戦略的に早期に抜歯すること

があるからです。




どういうことかと申しますと、インプラント

治療における、手術の難しさを決めるの

は骨のボリュームが1番の問題になる

からです。



骨のボリュームがないと、いろんな手段

を用いて(サイナスリフト、ソケットリフト、

GBR、骨移植術)、骨の厚みを増加させ

なければなりません。



インプラントだけではありません。



入れ歯も骨がやせ細ってしまい、歯槽骨

と呼ばれる土台の部分が平らになって

しまいますと「入れ歯がずれる」という

現象が起こります。



咬合すると入れ歯が動いてしまい、痛み

になってしまうのです。



ことは必要です。



今、痛くないから、抜歯が怖いからといって

必要な抜歯を先延ばしにすることは、後で

不利な事態になりうるのです。



もちろん、わかっています。皆さんが抜歯

がいやなことは。



私も皆さんのような患者さんの立場で、歯科

に関する情報がなければ躊躇すると思います。


また患者様の希望もありますので、悪いから

といって抜歯を勝手にはしません。

抜歯をしないことで得られること、不利なこと、

患者様の希望、今後の見通しすべてお話

をして、納得されてからの治療になります。

本日も最後までお読みいただきまして

ありがとうございました。

追伸1


皆さんからのご質問も多くなってき

ました。必ずお答えしますので

遠慮なくメールしてくださね。



追伸2

もし皆さまの中で「聞いてみたい歯科

のこと」にメールご希望の方はこちら

からお願いします。

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「聞いてみたい歯科のこと」

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です。ある意味職業的な季節


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