こんにちは。
鈴木歯科クリニック院長鈴木喜之です。
日曜日、山形市の平清水にある窯
に行ってきました。観光バスも来ており、
とても賑わっていましたよ。
お酒も販売しており、味もまろやかにな
るという陶器のグラスも一緒に購入して、
昨日は中秋の名月を堪能しました。
本日お伝えすることは「親知らずの歯
を残しておくことの欠点」です。
実は次回に「歯牙移植」のことを書きま
すので、できるだけ親知らずの歯は
抜歯しない方がいいですとお伝えしよう
と思っています。
混乱しないでくださいね。親知らずの歯
は不必要に抜くものではなく、といって
無理に残すものではないのです。
ですから本日は抜いたほうがよい親知
らずの歯は悩むことなく抜歯すべきと
思ってください。
前回、親知らずの歯が痛む、腫れる原
因などをお伝えしました。
皆さんが抜くことを決断されるときは、
意外と遅いことが多いと思います。
歯が大きく崩れてしまうくらいに、虫歯が
進行した状態だったり、歯ぐきが何度も
腫れた後だったりします。
実は虫歯でもなく、歯ぐきの腫れもなく
親知らずの歯は問題がないのだが、
他の歯に影響を及ぼすことがあるの
です。
それは親知らずの歯が咬み合わせに
関わることがあるからです。
上下の親知らずの歯がお互いに咬んで
いないことがあります。
それはすでに片方の親知らずの歯が抜歯
していたり、横にもぐってしまい生えてこれ
なかったり、互いに違う方向に(すれ違う
様に)歯がはえてしまい咬み合うことができ
ない状態です。
かみ合わせの場合、「歯や、歯ぐきの痛み
がないの」で親知らず周囲の痛みはありま
せん。
他に及ぼす2つ症状があります。
1つは前歯に動揺が認められることです。
これはどういうことかと申しますと、奥歯の
かみ合わせが出来ていないと歯は伸びて
しまい咀嚼サイクルの時に引っ掛かりが
起きます。
それを解除するため1度前方に顎が出て、
その引っ掛かりを取ってから顎がスムース
に動きはじめるからです。
この1度前方に下アゴが出るときに上の前歯
にぶつかってしまい前歯に負担をかけるのです。
もしかすると「歯がしみる」ということが最初の
症状かもしれません。次に「虫歯がないけど
歯が痛くて我慢できない」という症状になるかも
しれません。痛むので神経をとったのに「歯が
ぐらぐらしてきました」という症状になり、もっと
ひどく進行していくかもしれません。
しまいには抜歯になるときもあります。ただ急な
痛みにはならないので大抵はその場限りの
処置になるのです。
他にも
詰めている前歯のプラスチックがよくとれる、
前歯の差し歯がよくとれたり、壊れたりする
などもよくおこります。
ですから鑑別は虫歯や歯周病でないのに、
上記のような症状がある時に疑います。
親知らずの歯から離れたところで、トラブル
が起きますので、原因をわかりずらくします。
痛くなくとも、虫歯がなくとも、歯ぐきが腫れ
なくと抜歯をした方がよい時があるのです。
でもわかりますよ。
何でもないのに抜歯する
なんて気が乗りませんよね。
私も逆の立場ならいやですから。
ただこんなこともあるので、注意が必要
であるということを知って欲しいと思い
ます。
これは親知らずの歯に限ったことではなく
他の歯も歯並びが悪い時には起こりえます。
2つ目の症状としては顎が痛くて開かなくな
る「顎関節症」の原因になりうるということです。
前述しましたように自然な咀嚼サイクルを
妨げられ、不自然な咀嚼サイクルを強いられる
ことは生体がいやがるからです。
人間の体はスムースでないしぐさを長期間
とることはとても負担がかかるのです。
顎関節症は複合的に起きていることが多く、
ある限界点をこえると発症します。
伸びきった親知らずの歯が咀嚼サイクルの
際に影響を及ぼしている1つかもしれません。
精査が必要になります。
最後になりますが、患者様から「下の親知らず
の歯が痛むのですが」ということで来院される
事があります。
診査しますと、上の伸びきった親知らずの歯が
下アゴの歯ぐきに咬みこんでいるため、下の親
知らず周囲が痛むということがあります。
追伸
もし皆さまの中で「聞いてみたい歯科
のこと」にメールしてみようと思う方が
がいらっしゃいましたらこちらからお
送りください。
1日から2日以内に私が返事します。
「聞いてみたい歯科のこと」
アドレスdentsuzuki@gmail.com です。
本日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。
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