こんにちは。
鈴木歯科クリニック院長の鈴木喜之です。
鈴木歯科クリニックでインプラント処置後、メンテナンスを行っている患者様は定期的なレントゲン撮影でインプラントの経過を確認します。
最近、レントゲン撮影でインプラント周囲に陰影が認められるようになってきた患者様がいます。
自覚症状もなく、なんでも咬めるということですが、私は「ああ、やはり起こってきたか」と思いました。
それはこの患者様は顔面輪郭が四角形で、口の中は上アゴの正中に口蓋隆起、下アゴの内側に下顎隆起という骨が、膨らんだ状態でもともとあったからです。
このことは患者様が「咬み合わせ」がとても強い事を意味します。ただ本人も自覚はありませんし、咬みわせの力を計測する当医院での「オクルーザー」での計測でも平均値以下でした。
夜間に口元に思わず力が入って、咬み合っている状態(クレンチングといいます)か歯ぎしり(ブラキシズムといいます)しているかということが推測されます。
仕事に集中していると思わず強く咬み合わせている方
力仕事をする男性に多いのですが、咬まないと力が入らないので強く咬まなければなりません。
このことを日中、自覚されていないことが多いのです。
インプラント後の起こるトラブルの1番には「インプラント周囲炎」があります。先日インプラントの講演会で7割から8割はインプラント周囲炎の原因は咬みわせの過多であるという話があり、私自身はこの話に納得しました。
インプラントはしっかり咬めます。
でも、しょせん人工のものと認識しなければなりません。
ですから自分の歯を大切すること以上に気をつかうべきと思っています。
私がインプラントを行った患者様にお願いしたいことが2つあります。
1つ目は「メンテナンスに定期的に通っていただき、ご自分の残った歯、インプラント周囲をPMTCと呼ばれる手入れを行って欲しいこと、またご自身でもケアを今まで以上、気を使ってほしいこと」
2つ目は「力のコントロール・・・咬みわせの確認です。これはある意味、歯科医師の役割かもしれません。咬みわせは変化します。切れない包丁を使うのではなく、研いで切れる包丁に常時していただきたいということ」
また夜間に歯ぎしりやクレンチングの自覚のある方はマウスピースの装着が望ましいと思います。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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