こんにちは。
鈴木歯科クリニック院長の鈴木喜之です。
治らない歯根治療についてお伝えします。
1度歯の歯根治療を行ったがうまくいかず
腫れや痛みが出てきた場合には再度歯根
治療を行います。(根管治療と呼びます)
歯科医が行う根管治療の多くは再治療が
多いのです。
これは歯の歯根が曲がっていたりして治療
が困難であったり、歯科医側の技術不足
だったり、1回目の治療の際に細菌感染
してしまったりと原因は様々です。
たいていは再治療を行うことで治癒して
ゆくのですが時々治らないことがあります。
抜歯はできるだけ避けたいことなので、
何カ月も根管治療することになり、患者
様も本当に治るのであろうかと不安に
なることがあると思います。
根尖の方で細菌感染が進み、のう胞に
なっていたり、バイオフィルムと呼ばれる
菌がいくつも階層状態になっていますと
治癒がむずかしいことがあります。
ですから根管がきれいに洗浄して、これ
以上清掃が不要だが、腫れや痛みが
ひかない時には「歯根端切除」と呼ばれる
外科処置が必要になってきます。
麻酔後歯ぐきをを切り、原因となっている
歯根の先端4mmを切り取ります。
そして切り取った部分は捨て、残った根管
に逆側から薬をつけていきます。時間は
約1時間くらいはかかります。
抜歯は避けたいが、根管治療ではもう
治らない時に行います。
できれば何ヶ月も根管治療を続けるのでは
なく、治癒しなければ早めに見切りをつけて
「歯根端切除」を行います。
写真はマイクロスコープ下で拡大して
「歯根端切除」をおこなった直後と
術後1カ月です。
治癒後は歯ぐきを切った所は、白い
線状に傷跡が少し残ります。
術後の腫れも歯槽骨と呼ばれる骨を
削らずに済む事が多いので、少しの
腫れで済みます。
抜歯を避けることができるということ
と不要に根管治療回数がかからない
ことが1番のメリットになります。
本日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。
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