真ん中の前歯では、ブリッジとして2本の歯だけでは支えきれないことがある。
インプラントが定着していない時代には、歯を失った際によく用いられた治療方法にブリッジがありました。
文字通りに「歯と歯をつなぎ、橋渡しをする」といったものです
奥歯や前歯にも利用できる簡便な方法ですが、歯をつなぐ片方がありませんと利用できない方法です。
例えば1番奥の歯を抜歯してしまいますと、つなぐことができませんのでブリッジはできなくなります。
また、ブリッジは歯を連続して3本失った際には、原則利用ができません。もしできたとしてもオススメしません。
それは、偽物の歯(ダミー)部分の距離が長くなるとしなってしまい、脱離したり、支えになっている歯がダメになるリスクが高いからです。
真ん中の前歯2本失った時には、左右2本ずつ計4本で2本分の偽物の歯(ダミー)を支えます。
患者様に「2本だったら、つなぐのも2本でいいじゃないか」と言われたこともありますが、「しなり」、「強度」の観点から6本分ブリッジになります。
イメージとしては長い割りばしの上に力をかけた時に、割りばしの長さが長くなるほど割れやすいという例えになります。
歯を失った際に用いられる方法として、インプラントが定着してきましたが、「前歯の審美性の難しさ」や「インプラント治療を希望しない人」「骨のボリューム不足」のためブリッジ治療を望まれる方はいらっしゃいます。
ブリッジの欠点は外れやすい、支えになる歯がダメになりやすいという他に、つなげるために、虫歯でもない、きれいな歯を削る必要があるかもという最大の弱点があります。
p.s
奥歯のブリッジは物を咀嚼する強い力を負担しきれなかったり、歯ブラシが届きにくいという理由で清掃不良になりやすく、その結果、支える歯がダメになりさらなる抜歯になることが多いなと感じています。
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