永久歯の本数がもともと少ない方へ
本来、乳歯のあとから永久歯が出てくるのですが、生まれつき永久歯がない方がおられます。このことを専門的には先天的欠如と言います。
全部の歯ではないのですが側切歯や小臼歯に多く出現します。
永久歯が生えかえの時期に来ますと乳歯を押し出して(グラグラにして)永久歯が出てくるのですが、先天的欠如のときには起こりません。
ですので、生えかえが起こらず、乳歯が残ることになります。経験的には40歳程度まで使用続けることができます。(60歳でも乳歯でいる方がおられるそうです)
15歳から18歳と若い時期に虫歯などが原因で、乳歯の抜歯になるときが1番困るときです。永久歯がもともとないため、抜いたら隙間があいてしまうからです。
対処法としては
前後左右の歯を削ってブリッジにする(橋渡しする歯を製作する)
インプラントにする
入れ歯にする
矯正する
などがあります。なかにはそのままの方もおられます。
近年では歯を失った場合の治療はインプラントを望まれる方が多くなりました。
ただ22~24歳くらいまで骨の成長があるためインプラントは避けるべきです。ブリッジも場合によっては骨の成長により歪みが生じ脱離の原因になるかもしれません。(なお骨成長時期によるインプラント治療時期は様々です)
インプラント治療をおこなうまでに1本だけの入れ歯装着が望ましいのですが、若いですし不便ですのでそれを装着していられるかという問題があります。
先天的欠如によるインプラント治療は骨の成長が終わる時期まで待つことになります。
P.S
抜きっぱなしは歯並びやかみ合わせの問題を生じやすくします。ぬけた隙間に向かって前後左右の歯は傾斜し、咬み合う歯は相手がいなくなるため、伸びてきます。
ゆっくり時間をかけておこりますので、抜けたばかりでは不都合は感じないのです。
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