抜歯でえらい目あいました、その2 。中高年の方、ダメな歯を放置してはいけません!
歯科治療の現場では抜歯をおこなう機会は激減しています。それは歯に対する関心が高まっているからで、以前のようにダメになった歯をそのまま放置している方は少ないためだと思います。
現在の抜歯の多くは親知らずの歯、歯周病によるグラグラの歯、歯が割れたため、などの理由があります。
抜歯が意外と大変だと感じる時があります。それはかぶせ物が外れぱなしになり、歯根だけの残骸になっている時です。
抜歯の際には歯と歯を支える骨(歯槽骨と言います)の間に、くさびを打つように器具を挿入して抜き出すため「ひっかかり」が必要です。
また、鉗子(ペンチのようなもの)で歯の首をつかみ出すのですが、それも難しくなるからです。
なぜなら、放置していますと唾液(水分)で歯が柔らかくなり、湿った木のようになり、つかみ出そうとしてもグシャツとつぶれてしまい、うまくつかみだせないためです。
ぶせ物の歯が外れても痛みなどが気にならないのは、歯の神経を除去しているからだと思います。
そして、中高年になってきますと骨の弾力もなくなりますので、「残骸となった歯と骨に癒着」が起きて抜歯が難しくなるというわけです。
そうなりますと、通常の器具を歯と骨の間に挿入した抜歯だけではすまず、歯の周りの骨を削って隙間をつくり、歯を抜き出すことになります。
例えて言うと、畑から大根を抜こうとして首だけ折れた時に、残り部分の大根を掘り出すために、周囲の土を降り起こすようにです。
時間も30分程度かかり、骨を削りますので、腫れてくることもあります。
P.S
歯科に関しては「先送り」にしていいことは少ないです。痛みや腫れがなくとも早めの処置をしましょうね。
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